配偶者は身元保証人になれる?高齢期に知っておきたい保証の選択肢

配偶者は身元保証人になれるのか

就職や入院、賃貸契約などで「身元保証人」を求められることは少なくありません。身近な存在として、配偶者に頼むケースは多く見られます。法律上も配偶者が身元保証人になることは可能ですが、その責任には注意が必要です。

配偶者が保証人となる場合、契約内容によっては金銭的な責任が発生する可能性があります。たとえ夫婦間であっても「もしものときに迷惑をかけてしまうのでは」という不安を抱く人も少なくありません。頼みやすいからこそ、リスクについても理解しておくことが大切です。


配偶者ビザ申請に必要な身元保証書

外国人の配偶者が日本で暮らすためには「配偶者ビザ」が必要です。その申請時に提出する「身元保証書」は、日本人配偶者が保証人となるのが一般的です。

入管法上の身元保証人は、生活費の支弁や法令遵守、帰国旅費の負担などを「道義的」に約束する立場です。連帯保証人のように強制的な支払い義務はありませんが、収入や職業など一定の信頼性が求められることもあります。

無職や収入が不安定な場合は、追加で親族を保証人に立てるケースもあり、申請の際は書き方や添付書類に注意が必要です。


高齢期に直面する身元保証の現実

年齢を重ねると、保証の場面は就職よりも医療や介護の領域に移っていきます。入院や高齢者施設への入所時に、保証人を求められることが増え、配偶者に依頼するのが一般的です。

しかし夫婦二人暮らしの場合、どちらかが亡くなった後は保証人を立てられなくなるという問題があります。子どもに頼めない、親族と疎遠、あるいはそもそも身寄りがないといった事情から、保証人探しに困る高齢者は少なくありません。


保証人の選択肢を比較する

保証人を誰にお願いするかは、大きく分けて次の3つの方法があります。

メリット・リスク比較表

選択肢メリットリスク・限界
配偶者に依頼する信頼関係があり頼みやすい将来的に保証できなくなる可能性
親族・知人に依頼する血縁・人間関係を活かせる頼みにくい・断られる場合も多い
保証会社を利用する家族に負担をかけない・専門的対応費用がかかる

まとめ

配偶者を身元保証人にすることは可能ですが、それだけに頼るのは長期的にはリスクも伴います。ビザ申請や高齢期の医療・介護の場面など、ライフステージによって必要とされる保証は変化します。

「配偶者だから大丈夫」と思い込まず、親族や第三者、保証会社といった選択肢も含めて検討することが、将来の安心につながります。

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