第2回 東京身元保証ケーススタディカフェを開催しました!

12月18日、第2回となる「東京身元保証ケーススタディカフェ」を開催しました。
会場とオンラインのハイブリッド形式で、医療・介護・福祉など、さまざまな立場の方にご参加いただきました。

今回のテーマは、「人生の最終段階における医療および日常生活の意思決定支援」
制度は少しずつ整ってきている一方で、「本当に本人の望みだったのだろうか」と立ち止まる場面は、現場では今も少なくありません。
ACP(人生会議)やSDM(支援付き意思決定)を手がかりに、本人の思いにどう寄り添えるのかを、参加者のみなさんと一緒に考える時間となりました。


「決めてもらう」支援から、「一緒に考える」支援へ

前半では、人生の最終段階における意思決定が、なぜこれほど難しくなっているのかを整理しました。
家族構造の変化や認知症の進行、医療・介護の高度化などが重なり、本人の意思が見えにくくなる場面が増えています。
前回のアンケートでも取り上げてほしいと要望の多かった、多幸会が担当した方の実際の事例をあげ、意思決定支援の取り組みについて紹介しました。

そこで共有されたのが、「全部を誰かに任せる」のではなく、本人の力を引き出しながら支えるという視点です。
支援付き意思決定(SDM)やACP(人生会議)は、特別な場面だけで行うものではなく、日々の関わりの中で少しずつ積み重ねていくものだという話が印象的でした。


参加者との対話から浮かび上がった問い

後半の質疑応答では、現場で実際に感じている悩みや迷いが率直に共有されました。

「ACPは必要だと感じているが、死を連想させてしまい、どう切り出せばいいのか迷う」
ホスピスの現場から投げかけられたこの問いは、多くの方がうなずきながら聞いていたのが印象的でした。

これに対しては、「まずはその方の意思を尊重するという姿勢を、支援者自身が持ち続けること」が大切だという話がありました。
言葉での表現が難しい場合でも、選択肢の示し方や表情、ちょっとした反応から意思を類推することはできます。

海外の事例として紹介されたオーストラリアでは、
「はい・いいえ」だけで判断しない、多段階の意思決定ツールが使われています。
にこっと笑う、少し間を置く、、、そんな小さな反応も、大切な意思表示として受け止めていく姿勢が共有されました。

また、事前指示書やACPの「効力」についても話題に上がりました。
日本では法的効力が限定的である一方、海外では法的な位置づけが与えられている国もあります。
効力の有無だけでなく、どう現場で尊重され、どう支援につなげていくかが問われていることが、改めて確認されました。

身元保証団体の実践として、
「契約書に、身元引受人として独立した立場で意見を述べることができる旨を明記している」
「本人の思いを、医療や周囲に伝える役割を担っている」
といった具体的な取り組みも共有され、参加者の関心を集めていました。


「また来たい」と思える場だったこと

開催後には、
「講義やその後の交流を通じて、多くの学びと刺激を得ることができました。来月以降もぜひ参加したいです」
という声も寄せられました。

制度や知識を一方的に学ぶ場ではなく、それぞれが抱えている問いを持ち寄り、安心して言葉にできる。
そんな空気感が、今回のケーススタディカフェにはあったように感じます。


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